センターの活動 Work

Work Report 活動報告

教育と啓発活動の推進

共創ファシリーテーターが対話と共創により組織や地域の文化を自分たちで創造する取り組みを紹介しました。

2023年3月8日に、ダイバーシティ共創センターと一緒に「誰一人取り残さないキャンパスづくり」のための共創アクションに取り組む(株)フューチャーセッションズ(https://www.futuresessions.com/news/26537/)が主催する「組織や地域の文化を自分たちで創造する、文化変容装置の可能性」オンライン対話イベントに、本学学生3名、教職員6名が参加しました。

「文化変容装置」とは、企業や組織の文化を変化させる仕組みのことで、イノベーションの継続を支援する「組織文化」へと変容するためには、部署を超えて多様な価値観をもったメンバーでチームを形成して、組織内に“サブカルチャー” を生み出し、その文化を広めるための制度や仕組みを自らが生み出せるようにすることを提案しています。

ダイバーシティ共創センターで共創ファシリーテーターを務める国際観光学科3年の蛭田后理さんと、三木センター長が、対話と共創により組織や地域の文化を自分たちで創造する取組事例の一つとして、ダイバーシティ共創センターで進めている「誰一人取り残さないキャンパスづくり」のための共創セッション・アクションの取組について発表しました。

流通経済大学の他には、AGC株式会社、山口市×レノファ山口の取組が発表されました。事例発表の後、発表者と参加者とで取組事例について対話をしました。
当日のプログラムこちら

【3つの事例発表について】
1. 「AGCが取り組む”YTC Way活動”(組織文化醸成活動)」
概要:研究所と工場を一つの拠点に統合し既存のコア事業×新規開発事業の両利きの戦略を実現するために取組を始めた。対話と共創によって社内にたくさんのチームが生まれ、新たな組織の風土(文化)を醸成し継続する活動を進めている。
主に若手社員が、「何を言ってもかまわない」「何を言っても叩かれない」と感じるようになった。組織の風(雰囲気)と土(考え方)が変化し、「既存・コア事業」と「新規・開発事業」の「両利きの経営」ができている企業として、組織行動学者チャールズ・オライリー教授の著書でも取り上げられている。
2.  「山口市×レノファ山口が取り組む”湯田温泉PARK共創プロジェクト”」
概要:山口市による「湯田温泉まちづくり」×地域スポーツ資源を活用した「スポーツ交流まちづくり」に地域の学校・大学・住民を巻き込んだ取組。地元の中学生・大学生も、様々な職域の大人に交じって対話セッションに参加し、アクションチームを結成した。中学のサッカー部員が考えたパブリックビューイング、大学生2名から始まった温泉施設で飲む「本格コーヒー牛乳」の開発、日本一長い足湯等の企画が進んでいる。
3. 「流通経済大学が取り組む”ダイバーシティ共創センタープロジェクト”」
https://diversity.rku.ac.jp/works_cat/co-creation

~発表者の感想~
● 蛭田后理(国際観光学科3年)
 イベントに参加して、他プロジェクトの深さや独自性から新たな気づきを得ることが出来ました。そんな大きなことまで!と驚くようなことを成し遂げている方々の話を聞くことで、たくさん刺激を受けることができたと感じています。
本校のダイバーシティ共創センターは設立から1年。まだまだだ!と思う部分はありつつも、実はしっかりとした成果を出している面もあるのだということを実感する良い機会にもなりました。
 今回の良い刺激を受けて、新年度からもより一層“私たちらしさ”を武器にさらに発展していくとともに、新規参加者がどんどん増えていくことを楽しみにしています。頑張っていきましょう‼
 発表では、今までの活動について報告するのは、緊張する一方で、皆さんに知ってもらえる良い機会だったので、とてもワクワクしていました。 
来年度は、私たちの活動をさらに発信し、興味を持って下さる方々とのコラボレーションなどもできたら、さらに「共創」の輪が広がっていくと思うので、楽しみにしています。
 ● 三木ひろみ (ダイバーシティ共創センター センター長) 
 AGCや山口市・レノファ山口の担当者からの具体的なアドバイスや本音・実状がとても参考になりました。AGCの、異なる文化を「見える化」(例えば、工場文化を「誠実さ」「誇り」「縄張り」と言語化)して学びあい解きほぐすこと、グラレコができるなど、業務と直接関係ないスキルや経験・知識も活用するのが効果的ということ、数多くのアクションチームのうち、メンバーが楽しんで活動しているチームは長く続き、業務に関係ない活動と見なしている部署のチームや、高すぎる目標や理想を掲げるチームは長続きしないという知見は、長く取り組んでいる組織からしか聞けない貴重なものでした。 
 山口市とレノファ山口の取組からは、ほんの数名の中学生や大学生の未熟で突飛に見えるアイディアでも、それぞれが多様で大事な存在として認められ、多種多様な職種の大人と真剣に対話する中でイノベーションになり、アイディアが形になっていったことに驚きました。これからはもっと、学生はもとより、地域の子どもたちや中高生とも真剣に向き合って、対話して、その枠にとらわれない創造力と多様な個性と一緒に共創したいと思いました。

 ~参加者の感想~
・全体を通して自分の未知の世界を知るいいきっかけになりました。「文化変容装置」と言う単語をこのイベントで初めて知り、何か身近に文化変容装置の例があったりするのか、などと興味が湧いたので、この機会に調べてみたいと思います。
・文化変容装置という考え方に触れられたことが、自分にとってプラスになりました。私たちの目標である「誰1人取り残さないキャンパスを実現する」は非常に難しいことであり、実現までどのくらいかかるのだろうかという不安がありました。 しかし、文化変容装置をふまえ、サッカーチームやガラスメーカーさんのサポート例を伺い、自分たちもこれからフューチャーセッションズの皆様と共に、目標実現に向けて力を注いでいこうと思えました。参加させていただきありがとうございました。

 ダイバーシティ共創センターでは、誰一人取り残さないキャンパスづくりを目指して、学生・教員・職員や学内の様々な人たちとの対話を通じて課題解決を考える共創セッションと、課題解決に取り組む共創アクションを実施しています。随時参加できますので、興味のある方は是非ダイバーシティ共創センターまで気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先:diversity@rku.ac.jp

その他、センターの活動はこちら(センターの活動 | ダイバーシティ共創センター|流通経済大学 (rku.ac.jp)

2023.03.27

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